エネルギー代謝 – 前編 妊娠しやすくて太らないために知っておくこと

2018-06-25

昨日、有志の勉強会に参加してきました。
某有名(業界では)な分子栄養学をベースにした企業の若社長が弁をふるうにも関わらず、天候も悪く体調不良の方も多かったようで、勉強会はこじんまりと少人数で行われました。
おかげで好きなタイミングで質問できたり、社長を始め、普段あいさつ程度しか交わさない方々とざっくばらんにお話しする時間があって思いがけずとても楽しい時間を過ごしました(^^)

難しい話も多かったのですが、社長の分かりやすい説明だとわかった気になってしまうから不思議です(笑)

ここでは、印象に残った「元気になる(=妊娠しやすい)」と言う点と「太らないためには」ということに関連した部分だけをピックアップしますね。

まずは体内における「エネルギー産生」の手段と必要な栄養についての解説がありました。

3つありますが、すべて言える人はこのブログを読まなくていいです(^-^;

・・・というのは冗談ですが、以前に記事にした記憶がありますが、その後の糖質コントロールに話を進めるうえで理解しておいた方がよいので、改めて解説します。

① 解糖系
② クエン酸回路
③ 電子伝達系

解糖系というのは口に入れた糖質から体を動かすエネルギーを取り出すしくみです。
細胞内に取り込まれた糖(グルコース)から2ATPのエネルギーが作れます。ATPというのはアデノシン三リン酸の頭文字で、上記の回路を通じてつくられるエネルギーのことです。その量を示す単位としても使われます。

そして、ナイアシン、マグネシウムと合わさって、グルコースはピルビン酸という物質をつくります。
このピルビン酸と何かが出会うとさらに大きなエネルギーがつくれます。

栄養素ではありません。なんだと思いますか?

それは、酸素です。
ピルビン酸は酸素があればミトコンドリアに入ることができて、クエン酸回路の始まりです。
ミトコンドリアって何?って思われた方、細胞内にあるミドリムシのような微生物ですが、ミトコンドリアがなくては我々は生きていけないという大変重要なものです。特に卵子の細胞には10万というおびただしい数のミトコンドリアが、受精、着床、その後の細胞分裂のカギを握っているのです。

ちなみに酸素がないとピルビン酸はミトコンドリアに入れず乳酸になります。
筋肉痛や肩こりの原因と言われるものですね。

運動後にストレッチをやるように言われますよね?
あれは何をしているかと言えば、もちろん使った筋肉を伸ばすためなのですが、同時に酸素を筋肉に供給して、乳酸の蓄積を防ぐ、つまり筋肉痛を予防してミトコンドリアを元気にするためだったんですね!

ああ、そうか!と腹落ちすると楽しくなりますよね?(*’▽’)ウフ

その後、ピルビン酸はクエン酸回路に入り、ビタミンB群やミネラルなどを利用しぐるぐる形をかえて2ATPのエネルギーと電子伝達系の源となる水素と電子(NADHとFADH2)をつくります。

最後の電子伝達系。ミトコンドリアの中の内膜で行われると聞いたことはありますが、具体的にタン白質複合体と電子・水素がどのように作用してエネルギーがつくられるのか初めて聞きました。

ややこしいので詳細はここでは書きませんが、電子伝達系ではなんと34ATPもつくってくれるのです!
これはなんとしても電子伝達系をうまく回したいところですね。
エネルギーをたくさんつくれるということは、「疲れ知らず」ということです。

必要な栄養素はコエンザイムQ10とヘム鉄です。

よく高齢の方に元気が出るからとCoQ10を奨める広告をよく見かけますよね?
それはこのミトコンドリアの電子伝達系をうまく回すためだったんですね!

腹落ち第二弾!
どうも言い回しにバラエティがないな(^-^;

さて、長々とエネルギー産生のしくみに関して書いたのは理由があります。

電子伝達系まで無事に回路が到達すれば大量のエネルギーをつくれる訳ですが、それまでにビタミンやらミネラルやら酸素やらが必要がことがお分かりいただけたと思います。

しかし、最初の最初は何からスタートしたでしょうか?

そうです。です。糖質です。

だから最近はやりだった糖質制限は実は難しいのです。
糖質を活動量や成長に必要な量を無視して制限すると、必要なエネルギーがつくられないばかりか、怖いことに体は筋肉を壊して不足分を賄おうとします

アスリートは活動量が多いので、糖質制限をしていなくてもその状態に陥る可能性が充分あります。
そうすると、どうなるか?
実はケガをしやすいのです。

一言で糖質制限と言っても、活動レベル、糖質の種類、検査の数値を照らし合わせながら、微細にコントロールすることが今後は求められるようになりそうです。

糖質制限の是非に関してはまだ業界でも、統一見解にはいたっていないそうです。

実際、”Diet Revolution”という本で『アトキンズダイエット』を提唱し、1日50g以下という厳しい糖質制限で世界を席巻したアルバート・アトキンズ博士は、実は72歳という老衰というには早すぎる年齢で亡くなっています。

死亡時の体重は116kgで、死因は転倒による外傷性脳損傷ではなく、実は心筋梗塞ではなかったのか、という噂もあるようです。

歴史がまだ浅い理論に関しては、ほどほどのところで止めておいた方がよさそうですね(^-^;

社長は、2週間糖質制限したらお休みしてからまた2週間、というようにインターバルで行うことを推奨されていました。

次回は太らない体のカギを握る、血糖のコントロールに関して書きたいと思います。